BEAUTY特集

溜めない体へ!めぐりを良くしてすっきり習慣!

溜めない体へ!めぐりを良くしてすっきり習慣!

外出先でトイレに行きたいのに我慢したことはありませんか。それ実は、老廃物の排出チャンスを逃していることになるのです。尿は老廃物を体外へ出す大事なルート。尿がどのようにつくられ排出されるのかを紹介します。

尿と美容のいい関係

腎臓から排出する老廃物=尿を正しく排出できていると、美容面でこんな効果が期待できます。
・肌の乾燥防止とむくみの軽減:体内の水分バランスが整い、腎臓の負担が減る
・肌色が明るくなる・肩こり改善:血液中の老廃物がろ過され排出されることで血行が良くなる
・太りにくい体質になる:血行がスムーズになり代謝がアップする など

尿を出すまでの仕組み

便の次に多くの老廃物を排出しているのが“尿”です。老廃物はどのように尿となって排出されるのでしょうか。

老廃物が排出されるまで

尿になる老廃物の中には、体内で代謝によって生じた不要な成分(尿素や尿酸など)と古くなって使わなくなった細胞があります。まず、これらの老廃物は血液にのって腎臓へ運ばれます。

  • 腎臓に運ばれた血液を「糸球体(しきゅうたい)」でろ過。老廃物や余分な水分、栄養分を含んだ原尿をつくる
  • 原尿に残る栄養分や水分は尿細管で再吸収し、血液に戻る
  • 残った老廃物と余分な水分は膀胱に移動し、尿として体外へ排出する

人間の体には、必要な栄養素を無駄にしないよう最後まで吸収する機能が備わっており、本当にいらないものだけを老廃物として排出しています。

老廃物をろ過する「糸球体」に注目!
血液をろ過するフィルターである糸球体は、生まれたときの約200万個をピークに、加齢とともに減少。また、肥満やたばこなども減少する原因といわれています。加齢などで必然的に減少してしまうことは仕方ないことですが、生活習慣を見直すことで糸球体が減るスピードを遅らせることは可能です。糸球体の数が減ると、ろ過機能は低下するので、ぜひ生活習慣の見直しをしましょう。

腎機能が低下するとどうなる?

糸球体などが壊れて腎機能が低下すると、血液の中に老廃物が溜まり、血液のめぐりが悪くなって体の不調につながります。

尿で老廃物を排出するには糸球体のはたらきがカギ。糸球体に負担をかけないセルフケア術を身につけましょう。

教えてくれたのは…

東北大学名誉教授、山形県立保健医療大学理事長・学長

上月正博 先生

東北大学医学部卒業後、さまざまな病院で活躍し、2000年に東北大学大学院医学系研究科 内部障害学分野 教授に。日本腎臓リハビリテーション学会理事長、国際腎臓リハビリテーション学会理事長を歴任。2022年からは公立大学法人山形県立保健医療大学 理事長・学長、東北大学名誉教授に就任。腎臓のリハビリテーションを専門とする。
東北大学医学部卒業後、さまざまな病院で活躍し、2000年に東北大学大学院医学系研究科 内部障害学分野 教授に。日本腎臓リハビリテーション学会理事長、国際腎臓リハビリテーション学会理事長を歴任。2022年からは公立大学法人山形県立保健医療大学 理事長・学長、東北大学名誉教授に就任。腎臓のリハビリテーションを専門とする。

※イラストはイメージです。