教えてくれたのは…
東北大学名誉教授、山形県立保健医療大学理事長・学長
上月正博 先生
老廃物とは簡単にいえば、“体にとって必要ないもの”のことです。具体的には以下のようなものを指します。
どれも毎日の生活の中で必ず生み出されるもので、ちゃんと排出できていれば問題はありません。しかし体に溜まってしまうと、さまざまな体の不調の原因になることもあるのです。
老廃物の約75%は便、約20%は尿から排出されます。それ以外では、約3%は汗、残りの約2%は髪・爪などから微量に排出されます。
汗をたくさんかけば、老廃物も出せる?
汗でデトックス!とよく耳にしますが、実は汗の成分の約99%は水分で老廃物はごく少量しか含まれていません。汗をかくことは健康や美容に良いことですが、老廃物を出す目的としては難しいかもしれません。
「便」は腸で、「尿」は腎臓でつくられてそれぞれ直腸や膀胱に送られ、体外へ排出されます。ところが、腸と腎臓の機能が低下すると、便と尿がうまくつくられなくなったり、溜まりやすくなります。その主な原因は以下の3つ。
こうした状態が続くと、体に老廃物がどんどん溜まってしまうので、排出しやすい体づくりが大切です。
老廃物をちゃんと排出できれば、美容や健康にいいことがたくさん!
老廃物は、体内で毎日つくられるものだから、毎日出すことが大切。できる限り溜めないことが、美しくすこやかな体づくりにつながります。