糖質の代謝をスムーズにし、エネルギーを生み出します。スイーツや白米など、糖質をとり過ぎたときには積極的に摂取することがおすすめ。また、脳や神経系にエネルギーを供給し、働きの維持や調整をする役割も担っています。ビタミンB1が不足すると、うまくエネルギーがつくり出せず、疲れが溜まりやすくなってしまいます。スポーツをする方や糖質を多くとる方、疲労が溜まっている方におすすめです。
推奨量(18~49歳) 男性:1.1~1.2mg/日、女性:0.8~0.9mg/日
効果的なとり方POINT
・にんにくの香り成分の「アリシン」と一緒にとると吸収の効率アップ。玉ねぎ・ネギ・ニラでもOK!
・アルコールを分解する働きもあるので、おつまみにはビタミンB1を含む枝豆などの豆類がおすすめ!
たんぱく質・脂質・糖質の代謝を促して、エネルギーに変える働きがあり、特に脂質の代謝を助けます。新しい細胞の生成や、ターンオーバーの周期を整えるなどの働きもあり、健康な肌・髪・爪をつくります。「成長ビタミン」「皮膚のビタミン」とも呼ばれています。肌荒れ・髪トラブルの多い方、活動量の多い方におすすめです。
推奨量(18~49歳) 男性:1.6~1.7mg/日、女性:1.2mg/日
効果的なとり方POINT
・ビタミンB6と一緒にとることで効果的に脂質を代謝する。
・光に弱いため、光を遮って保存を。
たんぱく質を代謝し、エネルギーをつくり出す役割があります。また、たんぱく質がアミノ酸に分解されるときや、アミノ酸が筋肉などのたんぱく質を合成するときのサポートも。そのほか、月経前症候群(PMS)による頭痛やイライラなどを軽減する作用もあります。たんぱく質を多くとる方や口内炎ができやすい方、肌荒れを起こしやすい方におすすめです。
推奨量(18~49歳) 男性:1.5mg/日、女性:1.2mg/日
効果的なとり方POINT
・ビタミンB6が働くときにビタミンB2が必要になるので、合わせてとるのが効果的。
・動物性食品からとることにより、体内での利用率がアップ。
・冷凍保存で損失してしまうので、鮮度の高いうちに食べるのがおすすめ。
名前の通り、食物の緑の葉の部分に多く含まれているビタミンです。ビタミンB12とタッグを組んで赤血球やDNAをつくるサポートをします。核酸(DNAやRNA)をつくるために働いたり、お腹の中の赤ちゃんの発育をサポートする役割も。妊娠を希望する方や妊娠中・授乳中の方、貧血気味の方におすすめです。
推奨量(18~49歳) 男性:240μg/日、女性:240μg/日
効果的なとり方POINT
・ビタミンB12と一緒にとると効果的。
・光に弱いため暗所で保存し、早めに食べる。
エネルギー代謝に関与するほか、肌や髪、爪を健康な状態に保ちます。また、炎症を抑える物質を生成するので、皮膚の炎症やアレルギー症状の緩和にも。基本的には通常の食事をしていれば、不足することはありません。肌の乾燥が気になる方や白髪・薄毛が気になり始めた方におすすめです。
目安量(18~49歳) 男性:50μg/日、女性:50μg/日
効果的なとり方POINT
・水溶性ビタミンのため熱に弱いが、肉類に含まれるビオチンは比較的熱に強い性質なので、肉類からの摂取がおすすめ。
・生の卵白はビオチンの吸収を妨げるので、ゆで卵や目玉焼きなど加熱した方が効率的に摂取可能。
ビタミンはどれかひとつをとれば良いわけではなく、バランス良くとることが大切です。バランス良くとれないときは、サプリメントやビタミン含有のゼリーや飲料などで補うのもおすすめ。各ビタミンの特徴を知り、効率的に摂取しましょう!
※推奨量、目安量は、全て「日本人の食事摂取基準(2025年版)」を参照しています。
※イラストはイメージです。
教えてくれたのは…
TBCグループ株式会社 ビューティ&ライフ研究所 管理栄養士
前島 和代