 
											人間がさまざまな動作ができる理由の一つに、股関節が「屈曲、伸展、外転、内転、外旋、内旋」の6つの方向に動くという特性があります。それぞれ適切な可動範囲があり、この範囲よりも広すぎたり狭すぎたりすると、股関節は不安定になりズレやすくなるため、姿勢の崩れにもつながります。たとえば、股関節周りにある腸腰筋が使えていないと、骨盤が前傾し反り腰になりやすくなります。股関節の適切な可動域を手に入れてキレイな姿勢を保ちましょう。
左右各10回2~3セット

1.壁の横に立ち、左手を壁に添える。右足はタオルの上にのせ、後ろに引きながら左ヒザが90度に曲がるまで体を沈める。

2.右足をタオルごと左足に引き寄せながら、左ヒザを伸ばして立ち上がる。
1・2をくり返して反対も行なう。
20~30秒を左右各2~3セットずつやってみましょう!

椅子の右側に立ち、お尻半分を座面に乗せて座る。右手はお尻に触れ、右足の甲を下にして後に伸ばす。反対も行なう。
		  		   
		  		
			Point!
イタ気持ち良いぐらいに伸ばしましょう。		
180度開脚できるようにストレッチをする人がいますが少し注意が必要です。股関節の適切な可動域は左右で約90度が目安とされています。この範囲よりも広いということは、骨が削れていたり、靭帯が伸びてしまっているなど、何らかのトラブルが起きやすい状態となっています。ある程度の筋肉量があれば大丈夫ですが、運動不足などで筋肉量が減ってしまうと股関節を支えられず、力が入りにくかったり、姿勢が崩れたり、股関節がズレたりと、さまざまなトラブルが生じてしまいます。股関節は適切な可動域で動かせれば十分です。
 
          教えてくれたのは…
中野ジェームズ修一 先生

都内スポーツクラブを中心に、ダンス・エアロビクス・サイクル・トレーニングなどのグループレッスン指導を行なう。グループエクササイズのプログラム開発やインストラクターの育成を手掛け、パーソナルトレーナーとしても活動中。
応用!
より強度を上げたい人は、壁から手を離して行ないましょう。