キレイな姿勢を保つには、股関節を支える筋肉のバランスを整えて安定させることが重要。そのためには筋肉に適度な柔軟性が必要です。
柔軟性のバランスはテントの支柱とロープの関係に例えるとイメージしやすいです。テントは支柱をいくつかのロープが均等に引っ張って支えていますが、ロープを1本だけ強く引っ張ると支柱が傾いて不安定になります。人の体も同様に、姿勢に大いに関与する骨盤は股関節の近くにあるため、股関節を支えている筋肉の柔軟性の影響を受けやすく、硬い方に引っ張られて崩れやすくなってしまうのです。また、骨盤が崩れることでさらに股関節が歪む可能性が高くなります。
股関節を支える筋肉の柔軟性をチェックし、硬い部分があればトレーニングして整えていきましょう。
【COLUMN】姿勢が悪いと股関節はどんな状態?
・O脚
骨盤が後傾し、股関節は外側に引っ張られている状態
・X脚
骨盤が前傾し、股関節は内側にねじれている状態
・反り腰
骨盤が前傾し、股関節は常に少し曲がっている状態
・猫背
骨盤が後傾し、正常より股関節は前側に位置している状態
股関節の柔軟性をチェックしましょう。鏡の前や写真を撮るなどして、左右対称にできているか確認を。
床に座り、左足を股関節に近づけて外側に倒す。右足はヒザを立ててから左足と同じ方向に倒し、少しずつ外側に広げる。足を入れ変えて、反対もチェック。左右対称にできなかったり、違和感を感じる人はバランスが崩れている可能性があるので、トレーニングを行ない整えましょう。
※柔軟性チェックは、個々の筋肉の柔軟性評価が正確にできるものではありません。また、チェックはひとつの部位ではなく、6~7種類以上で行なうのが良いです。骨格の違いや障害歴、体型の違い、バランスなども影響します。正確な判断は専門家にご相談ください。
左右各10回2~3セット
1.脚を肩幅より少し広めに開いて立つ。左足をタオルの上にのせて、真横に滑らせながら腰を沈める。
2.弧を描きながら左足を前に滑らせる。右ヒザは自然に伸ばす。
3.左足を右斜め前まで滑らせる。
1~3をくり返して反対も行なう。
教えてくれたのは…
中野ジェームズ修一 先生
都内スポーツクラブを中心に、ダンス・エアロビクス・サイクル・トレーニングなどのグループレッスン指導を行なう。グループエクササイズのプログラム開発やインストラクターの育成を手掛け、パーソナルトレーナーとしても活動中。
Point!
軸足のお尻の筋肉を意識して使いましょう。