バランスが整った美しい体をつくるには、ただやせるだけではなく、筋肉の柔軟性を意識しましょう。人間の体は前後左右の筋肉が引っ張り合いながら支えており、そのバランスを保つのに必要なのが柔軟性です。柔軟性が充分でないと筋肉の可動域が狭くなり、バランスが崩れて猫背や骨格の歪みなど、不良姿勢の要因になります。
体をバランス良く支えられる適度な柔軟性をキープするためには、筋肉を伸ばすストレッチがおすすめ。特に有酸素運動後に行なうと効果的です。
有酸素運動とストレッチを組み合わせて、バランスのとれた美しい体を目指しましょう。
大臀筋とは、お尻を構成する筋肉の中で一番大きい筋肉。腰と下半身をつないでいます。骨盤を安定させる役割も担っており、デスクワークなどで長時間座っていると硬くなってしまいます。左右の柔軟性に差がある場合は、骨格歪みの要因にも。左右を比較して「やりづらい」と思う方のストレッチの回数を増やして筋肉をほぐしましょう。
1.床に座り、片ヒザを曲げる。
2.ヒザ下を両手で並行に引き上げる。ヒザ下の引き上げ方がポイント。
Good!適度な柔軟性
すねが床と並行になるまで無理なく引き寄せられる
「柔軟性不足」や「過度な柔軟性」にならないようにお尻のストレッチをして柔軟性の維持を。
硬い!柔軟性不足
すねが床と並行になるまで引き寄せられない
お尻ストレッチで柔軟性を高める必要があります。毎日行なって「適度な柔軟性」を目指しましょう!硬すぎると反り腰や、腰痛になりやすいです。
柔らかすぎる!過度な柔軟性
内くるぶしがアゴのあたりまで無理なく引き寄せられる
大臀筋のストレッチは必要ありません。股関節やヒザ関節が不安定になりやすく、筋肉や関節への負担が増えてしまうので、関節を安定させるトレーニングで筋肉量を増やしましょう。
※柔軟性チェックは、個々の筋肉の柔軟性評価が正確にできるものではありません。また、チェックはひとつの部位ではなく、6~7種以上で行なうのが良いです。骨格の違いや障害歴、体型の違い、バランスなども影響します。正確な判断は専門家にご相談ください。
20秒~30秒を各2~3回ずつやってみましょう!
椅子に浅く腰掛け、右足首を左ももの上にのせる。軽く右ヒザを押しながら胸を脚に近づけるように体を前に倒す。反対も行なう。
20秒~30秒を各2~3回ずつやってみましょう!
床に座り、左ウデを椅子の座面にのせる。右手で右足の甲を掴んでヒザを曲げ、体を少しひねりながら、かかとをお尻に近づける。反対も行なう。
かかとはお尻にできるだけ近づけましょう。ヒザを後ろに引くとよく伸びます。
教えてくれたのは…
中野ジェームズ修一 先生
都内スポーツクラブを中心に、ダンス・エアロビクス・サイクル・トレーニングなどのグループレッスン指導を行なう。グループエクササイズのプログラム開発やインストラクターの育成を手掛け、パーソナルトレーナーとしても活動中。
体を倒すときは背筋を丸めず、伸ばしたまま行ないましょう。