冷えの原因は外からの影響だけに限らず、普段の食習慣が冷えをまねいていることも。冷たい物は内臓を冷やすので控えるようにし、体を温める食材を毎日にとり入れましょう。
温め食材の中でもおすすめは、スパイス。そのほか赤身肉や緑黄色野菜、根菜類、寒い時期に収穫される食材です。お茶なら発酵しているものほど温まり、プーアル茶、紅茶、ウーロン茶の順におすすめです。
また、食事はひと口30回を目安に噛んで。噛むことで神経伝達物質が分泌され、内臓脂肪を燃やして体温を上げるため、よく噛む習慣をつけましょう。
ショウガ
特有の辛み成分が血行を促進して体を温めます。チューブを持ち歩いて飲み物に加えるのもおすすめ。
トウガラシ
カプサイシンという辛み成分が中枢神経を刺激してエネルギー代謝を促進し、発汗も促します。
シナモン
漢方薬にも使われるスパイス。温かい飲み物にプラスすれば、温めパワーも風味もアップ。
豆乳チャイ
紅茶とシナモンを豆乳で煮出した豆乳チャイは、先生も毎朝飲んでいるイチオシの温活ドリンク。
ホットワイン
赤ワインを温めてシナモンを加えたもの。赤ワイン+シナモンの温めパワーで、体がポカポカに。
体の熱の約3割は筋肉運動によって発生します。筋肉が増えれば代謝が上がり、エネルギーの燃焼力もアップ。さらに、筋肉には血管がたくさん通っており、筋肉量が増えれば血流量も増大し、血行が促進します。しかし、脂肪には血管がほとんどないため、いったん冷えると冷えたままの状態に。筋肉はいわば天然のカイロ、脂肪は天然の保冷剤と考え、筋肉を増やし脂肪を減らしていきましょう。
日常生活の中で気負わずできそうなものから習慣化してみてください。
洗濯かごを床に置き、1枚ずつとって立ち上がり、干す動作をくり返します。脚だけでなく、二の腕や背筋のトレーニング効果も。
モップを使わず、ぞうきんを使うとかなりの運動に。左右に大きく動かすことで、二の腕と背筋を鍛え、肩や背中の血行もアップ。
調理台にまっすぐ立ち、つま先立ちすると、ふくらはぎの筋トレに。かかとを上げ下げすれば効果アップ。
(1)第一関節を合わせて指を組む。
(2)指先を内側に入れ、手のひらを閉じる。
(1)お腹がふくらむのを感じながら、鼻から息を吸う。
(2)お腹が凹むまで、鼻か口からゆっくりと息を吐く。
(1)・(2)を10回程度くり返す
冷えに負けない体をつくるには体の内側からのアプローチが大切です。とり入れやすいものから始めて、冷えない体をつくりましょう!
教えてくれたのは…
東京有明医療大学教授、医学博士
川嶋 朗 先生